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取扱穀物

大麦

さまざまな穀物の中でも、大麦は亜北極圏から亜熱帯まで、幅広い自然環境に適応した作物です。大麦は、ロシア、オーストラリア、ドイツ、トルコ、そして北米で大規模に栽培されています。世界の主な輸出国は、EU、オーストラリア、およびカナダです。

大麦は、六条大麦と二条大麦に分類され、その大きな違いは穂の穀粒のつき方にあります。

大麦の用途

大麦は飼料、食品、麦芽用として栽培されています。飼料用大麦は、すべての家畜の飼料に利用されています。大麦は米国において、輪作に組み入れることで環境的な利点をもたらす地域、またはカリフォルニアのように輸送に便利な地域において人気の高い穀物です。大麦は短期栽培の早生作物で、米国では潅漑、非灌漑の両地で栽培されています。

大麦に含まれるエネルギーは動物にとって、それほど容易に消化吸収されるものではありませんが、トウモロコシよりも蛋白質を多く含むので、飼料配合における蛋白質サプリメントの使用を減します。したがって、大麦は生産される量が少ないにもかかわらず、米国では飼料穀物として、トウモロコシ、グレイン・ソルガムと競合しています。米国で生産される大麦のほとんどが、価格プレミアムを期待できるモルト大麦となります。歴史的には家畜がほとんどの米国産大麦を消費していましたが、今では食品・工業用途の消費量が増え続け、飼料用途の大麦は減少しています。現在の内訳では、66%が食品・工業用途、12%が輸出用、そして22%が飼料その他の用途となっています。

大麦はまた主食としても人気があり、植物蛋白の増量剤としてスープに使用されたり、製粉されたりします。食品用大麦のほとんどは、パール丸麦、または大麦粉です。パーリングは、外皮と穀粒のふすま層をとりのぞく研磨加工を含みます。パーリング処理の副産物である大麦粉は、米国においてはベビーフードやその他の専門分野で使用されます。大麦の平たいパンや粥などは、北アフリカやアジアの様々な地域で広く食されています。

伝統的な二条、六条大麦に加え、裸大麦の品種も食品用途において開発されています。裸大麦は、加工前の洗浄が最小限で済みます。大麦は繊維質や抗酸化作用に富み、また、コレステロール・フリー、低脂肪など、栄養面でも優れています。現在行われている大麦研究の多くが、大麦の潜在的な健康上の利益に焦点を合わせています。初期の研究結果では、血中コレステロール軽減が有望視されていますが、効果を確認するにはさらなる調査が必要です。

大麦からモルトを製造する際、必要な生育条件を整え、大麦を浸水して発芽させます。発芽した大麦をグリーンモルトといいます。その後、グリーンモルトはキルンで乾燥またはローストされ、洗浄後、長期間にわたり保存されます。残留物や発芽部分などの副産物は、分けられて飼料として使用されます。モルトは本来、中間的産物であり、さらに加工工程が必要となります。生産された大部分のモルトはビール製造に使われ、残りはウイスキーなどのハード・リカーの蒸留酒産業、およびケーキミックスやパンの製造など食品産業によって使用されています。

米国における麦芽酒製造は、過去10年間にわたりより安定化されています。2002年には、米国は23,400,000キロリットルの麦芽酒を生産しています。二条大麦および六条大麦の品質はどちらも製麦と醸造に適しており、醸造業界は両方使用して麦芽酒を製造しています。米国麦芽製造者の多くは、六条品種を好みますが、これは一般的に六条大麦がタンパク含量と酵素含量が多く、二条大麦は一般的に最低容積量、粒の充実度、およびでんぷん含量が高いためです。醸造者は総タンパク質、可溶性タンパク抽出、粗挽き/細挽きの差、ジアスターゼ値、およびアルファ・アミラーゼ値に基づいてモルトを評価します。 高いジアスターゼ値とアルファ・アミラーゼ値は、醸造所で米国産大麦を大変効率良くモルトに仕上げます。

世界の大麦生産と貿易

トウモロコシ、グレイン・ソルガムに続き、大麦は米国で生産される三番目の主要穀物です。大麦生産地は、北部平原諸州と太平洋側北西部に集中しています。米国では、1999年から2003年の間の大麦の平均作付面積は200万ヘクタールでした。これは、国内総作付面積のうち、2%未満でしかありませんが、米国は世界で8番目の大麦生産国です。大麦は、生育時期が比較的短く、米国では低温で乾燥した気候の地で生産されています。

大麦は世界中の多くの場所で大量に生産されています。西洋での小麦、東洋での米のように、大麦生産は麦芽酒にとって不可欠であるため、しばしば経済的というよりは文化的現象としてとらえられます。特にヨーロッパにおいては大麦とモルト生産への補助金が何十年にも行われてきたため、その結果、現在ヨーロッパ連合は世界最大の大麦・モルト輸出国となっています。米国の大麦輸出は、1980年代、ヨーロッパの補助金の効果が感じられ始められる以前は好調でしたが、その後米国生産者は市場シェアを失いました。

米国は世界の大麦生産のうち、わずか3~5%、1億3千万~1億5千万トン(60~70億ブッシェル)のみを生産していますが、それにもかかわらず米国は常に世界大麦輸出国トップ10に名を連ねています。

サウジアラビア、日本、および中国は世界の大麦の最大輸入国です。 サウジアラビアに輸出される大麦は飼料用途です。日本は飼料用途とモルト生産の両方のために大麦を輸入します。 米国、そして世界において輸出の重要性が高まり、増加し続けているのがモルトです。米国にとって日本とメキシコは、一貫して最も重要な顧客です。